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白馬岳 2002.8.2〜8.4 テント泊単独(2泊3日)
猿倉〜白馬尻〜白馬大雪渓〜村営頂上宿舎(テント泊)〜杓子岳〜白馬鑓ケ岳〜鑓温泉(テント泊)〜小日向のコル〜猿倉
1日目
猿倉 白馬尻 大雪渓入り口 お花畑避難小屋 村営頂上宿舎
6:52 7:10 8:06 8:20 8:50 9:00 11:50 12:20 13:45 -
2002.8.2〜8.3

今年は夏山に行くぞ!と、年の初めから
決めていた。というのも、昨年は仕事が忙しすぎて休みが取れなかった事と、体がしんどくてどうにもこうにもならなかったからだ。
どこに行こうと明確には決めてなかったが、やはりお花畑がきれいで、展望の素晴らしいところが夏山の醍醐味と思っていたこともあり白馬岳に決定した。
白馬岳には数年前の夏に行っているが、この時はお花の写真がほとんど撮れなかったので今回はお花中心に撮ろうかなと漠然と考えていた。
どうせ行くのなら縦走っぽいのもやりたいな♪温泉も入りたいな♪と根っから欲張りな性格なもので欲望は膨らんで、大雪渓のお花畑から、杓子、鑓ケ岳縦走、鑓温泉でぽっかぽか!のよくばり計画が決定した。
出発当日。いつものように仕事の後、バスで岡山駅に向かう。バス停のところで今日はやけに人が多いなぁ。と思った。
定刻を少し遅れバスが着くとなんと満員!そのまま素通りして行った。おかしいなぁ...。としばらく考えると...そうだ!今日は岡山市内の花火大会があるんだ!と気がついた。おっとそれじゃあまずいんでないかい?渋滞が予想されて新幹線乗り遅れちゃうよ。と一人で漫才をしていると次のバスがすぐに来て岡山駅に向かうことが出来た。
心配していた渋滞はそれほどでもなく、旭川の河川敷ではわんさかとひとだかりが出来ていた。
バスから降りると駅前には、花火見物に向かう、きれいなゆかたを着たお嬢さんたちが多く見れた。
岡山駅から新幹線で新大阪へ。なんばには20:30着。10番ホームにはシーズン真っ盛りのためすでに10人程度の自由席待ちの人がいた。
急行ちくまは21:42定刻に発車。
本日のちくまは人が多く満席御礼だった。いつもなら座席の上で横になって寝れるのだが、それは出来そうもなくほとんど眠れなかった。ゴトゴトと列車に揺られ4:14松本着。寝不足でボケていたので乗り換え電車に乗り遅れ、一本遅れてしまった。白馬駅6:11着。すぐさま猿倉行きのバスに乗る。
バスに揺られて八方から林道を抜け猿倉に到着。猿倉ではすでに多くの登山者が出発準備をしていた。早速登山届けを提出し7:10登山開始。初めは林間の道を行きやがて林道へ出た。しばらく行くと正面に白馬岳が見える場所があるのだが、今日はガスがかかり山頂付近は見えなかった。それからは黙々と歩き8:06白馬尻に到着。
白馬尻では大雪渓からの湧水を引っ張ってきてジュースなどを冷やしている。ここの水は手が切れるほど冷たく暑かったので頭から水をかぶる。ひんやりして気持ちがよかった。
しばらく歩き、大雪渓入り口に到着。アイゼン(6本歯)をザックから取り出し登山靴に結わえ付けた。
大雪渓では渡る風がひんやりと涼しく、とても気持ちよかった。見上げる上のほうまで人の列がまるでありんこのごとく連なっている。それにしてもすごい人の列だ。待てども人の列は切れず、後からもどんどん人が上がって来るため数枚写真を撮り列の中に参加した。
久しぶりの雪の感触。サクサクと心地よい音を立てアイゼンが利いて行く。大雪渓の中は気温も高くなく、またガスもかかり直射日光も届かなかったので非常に過ごしやすかった。しかし葱平から岩室跡を過ぎる頃にはガスの上に出たのかさんさんと太陽に照らされ、寝不足も手伝いひどく疲れてしまった。歩きながらでも寝てしまいそうだ。お花畑避難小屋に11:50着。このあたりで疲れがピークに達し、30分休憩を取る事にした。このあたりですでに1リットルの水を消費しており、この休憩でさらに0.5リットルの水を消費した。夏の山では水は命の次に大事だと改めて感じた。幸いこのコースには水場が結構あり、水の補給には困らなかった。
ここからはお花畑が一面に広がっている。今がピークらしくクルマユリ、ハクサンフウロ、ミヤマキンバイと色とりどりのお花が咲き乱れていた。正面には村営頂上宿舎、後ろには杓子岳と見える。お花畑の写真を撮ったりしながら村営頂上宿舎には13:45到着。幕営の申請をしてテン場に移動。テントを設置した。本当はこの後、白馬岳頂上に空身で登ろうと考えていたが生ビールの誘惑に負けグビグビと飲んでしまい、疲れもあったためテントの中でそのまま朝まで寝てしまった。
2日目
村営頂上宿舎 杓子沢コル 鑓ケ岳 大出原分岐 鑓温泉小屋
- 7:10 9:30 9:40 10:30 11:00 11:30 11:40 14:20 -
2002.8.4

4:00起床。
朝の天気を見ようとテントから這い出してみると、素晴らしくガスがかかっていた。
こりゃ御来光は拝めませんなぁと思いながらも、僅かな望みをかけ白馬山荘までヘッドランプの明かりを頼りに行ってみた。しかしながら晴れるはずもなく相変わらずのガス模様のため、山頂はあきらめテントへ戻った。
テントへ戻る途中、ウルップソウが咲いていたが、もうピークを少し過ぎていた。
テントへ戻ってから気が付いたが、風がむちゃむちゃ強い。ひょっとするとテントが飛ばされるんじゃないかと思うほど強かった。少しの朝食を摂りお腹も落ちついたので
、テントを撤収し7:10鑓温泉に向け出発した。
テン場よりすぐの丸山頂上から白馬岳がよく見えるので、しばらく撮影待ちでガスが切れるのを待った。30分ほど待っているとほんの一瞬、時間にして30秒ないくらいの間だけ白馬岳すべてが視界の前に広がった。それからしばらくすると後ろには立山、剣岳が遠く見え、左には旭岳、右には杓子岳、鑓ケ岳と展望が開け大パノラマを満喫した。
山も撮影できて満足したので鑓温泉に向け歩を進めた。しかし展望が利いたのは僅か1時間ほどで、それ以降はまたまた濃いガスが展望を遮ってしまった。そのこともあり、杓子岳への直登がしんどそうにも見えたので、杓子岳は巻き道を進むことにした。杓子沢のコルに9:30着。コルでしばらく休憩して鑓ケ岳の登りに取り付いた。ここではミヤマオダマキの花が咲いていたがカメラを出すのが億劫で撮影はしなかった。小鑓からは杓子、白馬と大展望が望めるはずだったが、ガスの中では何も見えず残念だった。
鑓ケ岳には10:30着。2,903mは今回の行程の中では最高峰であった。本当なら白馬岳の2,932mが最高峰になるはずだったが、ガスがかかった山頂に行っても何にも見えないし、元来ピークを踏むのが目的ではなく、写真さえ撮れればそれで良いと思っているので、体調が悪かったり、気が向かなかったらピークは踏まないでも良いのだ。この自由さが単独をやめられない理由でもある。
山頂では記念写真を撮ってもらい、クッキーをかじりしばらく休憩した。不帰瞼を経て唐松山荘へ向かおうかと話していたご夫婦がいたが、この時間からでは難しいですよと少しお話をした。
11:00鑓ケ岳山頂を出発。砂礫の下り坂を進むとピンク色のコマクサが点々と咲いていた。
左には大出原のカールが広がり高度感があったが足場がしっかりしているので何の不安もなく進んだ。
大出原に下るとチングルマの花が終わり、綿毛の実がなっているのが多く見られた。またここではお花畑が広がっており、コマクサ、ハクサンコザクラ、ハイクサンイチゲ、コバイケイソウと色々な花が咲いていた。
大出原で昼食にした。雪渓では昔取った杵柄でグリセードを披露しているおじさんがいた。おじさんは皆から拍手喝采の賞賛を受けていた。
昼食を終えさらに下って鑓温泉を目指した。大出原を抜けると鎖場が出現したがそれほどのものでもなく、無難に下りた。このあたりから硫黄の匂いがしてきて小屋が近いと思ったが、思ったより小屋は遠かった。
小屋に着き幕営の申請をしていると雨が降ってきた。雨はしばらく降りやがてやんだ。雨があがりテン場に降りるともうほとんどテントを張る場所がなく、あやうく野宿(?)するはめになりそうだったがなんとか張ることが出来た。
登山をしていて一番に思うのがお風呂のことだ。普段の山行き途中では風呂は入れないことがほとんどだが、今日は思う存分入ることが出来る。着替えを準備し10畳ほどの湯船につかる。疲れた体に温泉は気持ちいい。しばらくゆっくりと湯船の中でくつろいだ。風呂から上がると恒例のビールタイムである。のどが渇いていたこともあり、350mlのビールは瞬く間にお腹の中に納まっていった。小屋の前で地図を見ながらくつろいでいるとおじさんが話し掛けてきた。
おじさんは50代前半の方で単独で来られたそうだ。「いやー山はいいですね。特にここは温泉があってとてもいい。」と絶賛していた。普段はテントを持って山を歩いているらしかったが、今日はテン場が一杯で小屋泊まりにしたそうだ。
東京から来ているらしく、東北の方や那須岳のことなどを話してくれた。ぼくも夕食の準備があったのでたわいもない話をしてお別れした。
テントに帰り夕食の準備をしているとまた雨が降ってきた。今度はなかなか止まず眠るまでぽつぽつとテントを叩いていた。
3日目
鑓温泉小屋 小日向のコル 1本ブナ跡 猿倉
- 7:00 8:49 9:00 10:00 10:10 10:46 11:00
2002.8.5

朝5:00起床。
というより外のにぎやかな声で目が覚めた。
テントの外を見ると朝日がすでに昇っていた。今朝は昨日の雨で御来光は拝めないと思っていただけにびっくりしてしまった。すぐにカメラをセットし何枚か撮影をした。やはり山での日の出はきれいだ。
一通り撮影を終え朝のコーヒーとする。バーナーに火をつけ白馬岳の雪解け水でお湯を沸かす。ドリッパーで沸かしたコーヒーは美味しかった。朝食を摂っていると、少し下の方でテントを片付けている若い女性2人組のグループがあった。
彼女達は僕と同じ80リットルくらいのザックを担いでおり、なかなかやりますなと感心していた。と、そこに外国人らしき若者が上のほうから降りてきて彼女達に話し掛けた。「オハヨウゴザイマース!」「ドチラカラコラレマスカ?」などとお話をしていた。さすが外人さん。勇気があるねぇ〜。と感心した。僕も見習わないといけないなと妙に納得してしまった。
彼女達はしばらくお話をしていたが、もう行きますねというようなことを外人さんに告げ下山していった。その後しばらくして外人さんは身支度を整え彼女たちを追いかけるように下山していった。その後はどうなったのかは僕にはわからない。
朝食も済んだので下山の準備に取りかかった。テントは雨に濡れていたのでしばらく天日干しにした。テントを撤収し終え7:10鑓温泉小屋を出発した。
今日は下りがほとんどの行程である。途中雪渓を3度トラバースした。雪渓の中央部は当然下に水がとうとうと流れていて空洞になっている。皆はそれを知っていてか知らずか平気で渡っていくので、怖かったが大丈夫なのだろうと踏跡を渡った。中でも杓子沢の雪渓はすごかった。少し上はぽっかりと口をあけて水が轟々と流れていてその上は滝になっていた。杓子沢を巻いて大きな岩の上で休憩した。ここでもいろんな花が咲いていた。
山腹を巻くようにして小日向のコルの手前まで進み、後ろを振り返ると鑓温泉が遠くに小さく見えた。左に目を移すと八方尾根が伸びており、そちらの方はスコーンと青空が広がっていた。
コルのあたりに「熊出没注意!」の看板があったのには少し驚いた。このあたりは池塘があり地形もなだらかなので生活をするにはもってこいの場所だなあと思った。
コルを越えしばらく行くと白馬岳、杓子岳、鑓ケ岳の3山がガスの中に見え隠れしていた。それでも昨日の天気よりはよさそうだった。
つづら折の斜面に入ると一面のお花畑が広がっていた。ガスの中にあったので少し幻想的な風景が見れた。カメラを出そうか迷ったがまたまた面倒なのでそのまま通り過ぎてしまった。そのお花畑は長くは続かず、やがて展望が利かない林の中を歩くようになった。それからはつまらなかったので黙々と歩いた。高度を下げるに連れてだんだん気温が上がってくるのがたまらなかった。できるならもうしばらく山の上のほうに居たかったが、そうもいかず下山の方へ足は進んでいった。そうこうしてると林道へぶつかり猿倉へ10:46到着した。予定よりも1.5時間早く着いてしまった。こんなことなら途中のお花畑の写真を撮っておけばよかったと少し後悔した。
猿倉では鑓温泉で出会った単独行のおじさんと近くにいたご夫婦でタクシーを相乗りし、温泉に入り、白馬駅前で信州名物の蕎麦をほおばった。素朴な味で美味しかった。
駅前から見上げた白馬三山は雲をたなびかせ、またおいでと言っているようだった。

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